ここでは、アース(接地極)付きコンセントの接地抵抗を簡易接地抵抗計[KEW 4300]で測定する方法(業者の手抜き工事が判明する場合あり)について紹介します。
アース(接地極)付きコンセントの接地抵抗を簡易接地抵抗計[KEW 4300]で測定する方法
では、紹介を始める。
簡易接地抵抗計[KEW 4300]について
私が持っている、簡易接地抵抗計[KEW 4300]は、簡単に接地抵抗を測定できる(補助接地棒を打ち込まなくてよい)ので、アース(接地極)付きコンセントの測定の際は重宝する。
また、下記のような手抜き工事をされていないか、調べたりするのにもかなり便利である。
ただ、簡易接地抵抗測定(2極法)の測定値は「D種+B種」の接地抵抗の和が表示されるので、しっかとした数値を出したい場合には適していない。
業者の手抜き工事が判明した件
以前、忙しかったのもあり工務店とかで他工事と併せて、電気工事もしてもらった事があった。
だがしかしその後、その工事はクソ(手抜き)工事だった事が判明した。
工事後に、簡易接地抵抗計[KEW 4300]で接地抵抗を測ってみると、測定値は「>2099Ω」を示した、「おかしい・・・・」と思い、私はアース(接地極)付きコンセントの中を見てみることにした。
すると、案の定アース線が接続されていなかった。
なもので、今ではほとんど電気工事は自分でするようにしている。
安いからと、業者を選定しているとクソみたいな工事をされてしまうのである。
ちなみに私のように電気工事士じゃない方は、頼むなら、やはり専門の電気工事店に頼むのが良いだろう。
アース(接地極)付きコンセントの接地抵抗の測定方法
では、簡易接地抵抗計[KEW 4300]を使って、簡易接地抵抗測定(2極法)を行う。
まずは、本体のボタンを押して電源を入れる(もちろん電池は入れた状態で)。
電源が入ると、画面に数値が表示される。
アース(接地極)付きコンセントの
・N(B種)に赤
・E(D種)に黒(緑)
を接続する。
画面に地電圧が表示される。
これが、10V未満であることを確認する。
画面には、「0.0V」と表示されているのでOKだ。
ちなみに電圧30V以上の活線接続だと警告LEDが赤色に点滅して、音も鳴り、この場合には、接地抵抗の測定はできない。
画面表示が「0.0V」と表示されたら、「Ω測定」ボタンを押す。
「Ω測定」ボタンを押す。
すると、「D種+B種」の接地抵抗の和が表示される。
「Ω測定」ボタンを離すと、自動で測定値をホールドしてくれる。
測定値は「549Ω」だった。
簡易接地抵抗計[KEW 4300]の測定値は、「D種+B種」の値の為
「たぶんD種は500Ω以下だろう、B種は、たぶん50~60Ωとかだろう」と勝手に想像する。
ちなみにD種接地工事は、100Ω以下or *条件によっては、500Ω以下で良い。
(*低圧電路において、当該電路に地絡を生じた場合に0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置を施設するときは、500Ω 出典:電気書院)
つまり、分電盤に0.5秒以内に自動的に電路を遮断する漏電遮断器が付いていれば、D種接地工事は、500Ω以下でOKなんだ。
なので、「このアース(接地極)付きコンセントは、D種接地工事がされている」と簡易的ではあるが、確認することができた。
以上で、アース(接地極)付きコンセントの接地抵抗を簡易接地抵抗計[KEW 4300]で測定する方法(業者の手抜き工事が判明する場合あり)についての解説は終了します。